新人研修を成功させるために必要なコーチングの活用法

 

こんにちは

管理職専門コーチの

juncoです。

 

新年度を迎えて、多くの企業が新人研修をされていると思います。新人研修は、新入社員に社会的なマナーや、仕事の流れや各部署との関わり方などを学んで頂くために重要です。しかし、新人研修の担当者がしっかりと新人を教育できないでいると、新入社員の今後の会社人生に大きな影響を及ぼすことになります。

例えば…

  • 学生から社会人への切り替えができていなく、連絡なしで、普通に遅刻をしてくる。
  • 突然、会社に来なくなる。親に連絡をしてもうちにも帰って来ないと言われる。
  • 気が向いたら、連絡なしでふらっと旅行へ行ってしまう。

など、新人研修の段階から会社のルールやマナーを伝えていないと、採用したのに会社にとっては迷惑な存在になってしまいますので、しっかりと自発的に行動できるような社員に育てていきましょう。

そこで、今回の記事では、新人研修を成功に導くためのコーチング方法をお伝えします。まずは、新人研修にコーチングを取り入れる方法についてです。

新人研修にコーチングを取り入れるポイント

新人研修にコーチングを取り入れると、新入社員は受け身ではなくなります。コーチングは、相手の考えを引き出すので、自分で考えて行動できるようになるのです。

例えば、ビジネスマナーを教えるときに、テキストを作って、ホワイトボードで一つ一つマナーについて説明するように教えるよりも、新入社員一人一人がマナーの要素を理解して、相手の立場に立って考えることが必要ですよね。コーチングを使うことで、新入社員が考えることができるようになります。会社生活の中の報告・連絡・相談(ホウレンソウ)も一緒です。

上司や同僚が、「どういうタイミングで情報が欲しいのか?」「どうして連絡する必要があるのか?」などを考えて行動できるように自然になるので、「言われなかったので、やりませんでした」というような受け身型の社員を増やさないためにも新人研修にコーチングを取り入れてみましょう。

 

それでは、新人研修でコーチングを取り入れる具体的なポイントを一つ一つお伝えします。

 

目的を明確にするコーチング

 

まず初めに、研修において、目的を明確にする必要があります。そのため「新人研修を実施する人」と「新人」の両方に目的を持ってもらいます。

新人は小さな目標設定があった方が、自分の評価につながりやすくなります。例えば、コミュニケーションの大切さを伝える研修をやるとしたら、「1回でも自分の意見を言うようにしよう」というような小さな目標を新人自身が決めておくことが必要です。

今度は、研修を実施する側の方ですが、こちらもただやるのではなく、目標設定をしておくことが必要です。

例えば、研修の目標が社会人マナー習得なのか、新人同士の仲間意識なのか、コミュニケーションの向上なのか、決めておくことで、一貫性が生まれ、新人達も自分が何をすべきかがわかりやすく迷わず進むことができるようになります。

このように、新人に対して、目標設定をできるようになることがコーチングです。

 

インタラクティブなアプローチを取る

コーチングは、単なる指示やアドバイスではなく、対話を通じて自己成長を促す手法です。

新人研修では、インタラクティブ(双方向)なアプローチを取り入れ、新人との対話の重要性を強調しましょう。具体的には、自己理解の促進や質問力の向上など、新人が自ら考え、行動することを支援するようなアプローチが有効です。

例を出すと、今年の新人で、一歩引いている人がいました。なかなか新人同士の輪に入っていかない。一歩引いてみている感じがする。先輩社員が会社の中を案内しても、周りは見にいくのに、最後まで動かない新入社員です。

そこで、その新入社員に対して、「こういう風に見られているよ」と伝えました。本人はそれに全く気づいていなくて、実は、動かなかったのは「みんながワーーっとなっていきづらかった」となっていただけでした。教育する側が勝手に、「この人は積極性がないんだな!」と決め付けずに相手の思いを聞いてあげるようにしましょう。

 

新人研修で必要なフィードバック

コーチングの中にフィードバックという方法があります。新人研修をする上でフィードバックは重要です。フィードバックを通じて、新入社員は自分の強みや改善すべき点を知ることができ、成長につながります。そのために、フィードバックをする側も、新入社員の成長を促すために適切なフィードバックの方法をすることが大切です。

例えば、私の事例ですが、

新人研修の時に、新入社員の中に「教育係が話をしている時に、頷いたりしない社員がいたので、ちゃんと聞いていても、相手からすると反応がわからないので、頷くなどのアクションを取った方がいいよ」とフィードバックしました。

また別のことですが、レポートを作る時に、パソコンを使わずにスマホで調べている社員がいました。本人が調べ物をしっかりしていても、他の社員からするとスマホを開いて遊んでいるようにしか見えなかったので、「ちゃんと調べていても、周りにスマホで調べ物していますと伝えないと間違った印象を与えるよ」とフィードバックをしました。

 

このようにフィードバックは、本人が気づいていないところを、的確に伝えてあげることが大切です。

 

ロールプレイやシミュレーションの活用

新人研修では、業務に必要なスキルや知識を実践的に学ぶために、ロールプレイやシミュレーションを活用しましょう。ロールプレイやシミュレーションを通じて、新人の自信をつけることができます。

例えば、先ほどの「相手からどう見られているかの例」と似ているのですが、相手が話しているのを「じっと微動だにせず聞く無反応なAさん役」と「頷いたり相槌をしながらくBさん」になってもらうシミュレーションを行います。新入社員同士で、どう感じたか?、どう思ったか?などを考えてもらうことが大切です。

 

特に、社外の方を話をする立場の営業部署に配属される場合は、お客様が話しやすいと思ってもらえる聞き方をロールプレイを通して学んでもらうことも必要になります。

 

継続的なフォローアップをする

コーチングは、一度だけ指導するのではなく、継続的なフォローアップを必要とします。そこで新人研修では、コーチングの成果を継続的に活かすために、フォローアップを取り入れて行きましょう。

例えば、研修が終了した後に定期的に面談を行い、新人の成長を振り返ります。

振り返る内容については、研修中に設定した目標や課題の確認を行いましょう。また、新人が自己成長に向けて取り組めるように支援することも重要です。

そのほかにも、研修最終日に新人自ら目標を決めてもらいます。その後、フォローアップで困っていることや新人の置かれている状況の確認などを行いましょう。

配属された部署で定期的にフォローをしてくれる方がいるといいのですが、もしいない場合は新人研修担当者がその後の状況などのフォローアップを行なってみてください。

 

ポジティブなアプローチを取る

そして、コーチングには、ポジティブなアプローチが求められます。

新人研修でも、ポジティブなアプローチを取り入れることで、新人の自信をつけ、成長を促すことができます。具体的には、達成感や成長への評価を重視することや、失敗に対してもポジティブに取り組むことを提案することが有効です。

私の場合ですが、「新人のうちはいっぱい失敗してください」と伝えています。理由としては、小さい失敗を繰り返すことで学ぶことがあるからです。

新人研修は子育てと似ています。子供自身に小さな失敗を経験させた方が、自分で乗り越えられるようになって行きます。子供が「やりたい!」と言っても、どうせ失敗すると親が決めてしまうより、まずやらせて自ら失敗の体験を積んでもらう必要があるのです。

このように新人も失敗から自ら学ぶことで、大きな失敗をした時も自ら「なぜ?」っと考えることができるようになり乗り越えることができるようになります。その結果、落ち込んで会社を休みがちになったりすることなく、失敗をポジティブに捉えて行動できるようになります。

 

成果を評価する

コーチングを取り入れた新人研修を実施した後は、成果を評価することが大切です。周りとの評価も大事ですが、新人自身で自己評価できるような取り組みも必要です。

例えば、毎日研修の報告書を出してもらうとします。そして、新人研修が終わる最終日に新人研修の反省点を描いてもらいます。すると「こうすればよかった!」「あー、すればよかった!」と色々反省点がでてきます。この反省を生かして実践することは必要ですが、ここで大事なのは、初日の報告書と、最終日の報告書を見比べてもらえば中身が全然違うものになっていることに気づくと思います。

新人研修が始まった時と比べて、自分は成長していると新人本人が評価することで、新人の自信になります。このように自己評価できるプロセスを新人研修に取り入れることが大切です。

まとめ

 

いかがでしたか?今回お伝えしたことをまとめると…

 

  • 目的の明確化
  • インタラクティブなアプローチ
  • フィードバック
  • ロールプレイの活用
  • 継続的なフォローアップ
  • ポジティブなアプローチ
  • 成果の評価

あなたの会社の中で新人研修の中にコーチングを取り入れることで、自発的に行動できる社員が育つようになります。全部を正しく実践することは難しいと思いますが、できる限り取り入れてみてくださいね。

 

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