年上の先輩が部下になった時の対応

 

こんにちは

管理職専門コーチの
juncoです。

 

今回は年上の方が、部下になったときにどのような対応をとったらいいのか?についてお伝えします。まず、年上の方が部下になった時に、どんなお悩みがあるのでしょうか。

 

  • 年上部下は業務に詳しいので、やりにくい
  • 年が離れすぎていて、気を使って仕事をしている
  • 相手がどう思っているのか?と気になる
  • 年上部下の方が経験や知識が豊富
  • ミスした時に注意しにくい
  • 若手の育成方法にギャップがある

 

などなど、会社にいれば、年齢が上なのに自分の部下になることもあります。部下の年齢が自分より上でも仕事は仕事ですので、気にして仕事にならないようでは問題になります。

 

この記事では、具体的な対策などをお伝えしていきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

私自身も、会社の判断によって、年がかなり上の方を部下に持つことがありました。部下もなんで「私が上司なんだろう?」と思っていたと思いますが、会社が決めたことなので、仕方がありません。色々な思いがある中で、私は自分の役割のすり合わせから部下と話を進めていきました。

上とか下とかの関係ではなく、どんな風に仕事を捉えているのか?また部下がどんなふうに仕事を進めていきたいのか?など、相手の価値観などを知ってから、私はどんなことができるのか?などの話をしました。

上司だったら、「必ず従わないといけない!」と思っている方もいますが、みんなが働きやすくするためにサポートすることが上司の「役割」なんです。私にとって上司に従うとかではなく、上手に上司を使いながら仕事をして欲しいっと伝えることからスタートしました。

先輩が部下になったときの対応について

入社して、先輩だった方が自分の部下になることは会社に勤めていればよくあります。

その時は、相手(先輩)に対して敬意を払うことが必要です。

先輩よりも自分の方が偉いんだ!と思うのではなく、先輩は自分よりも人生経験があり、業務についてもあなたが持っていない知識を持っています。ですので、相手を見下したり、私が上司だからと、命令したりしないようにしましょう。

上司や部下というのはあくまで、会社の中での役割の違いです。また、先輩の部下と話をする場合は、「相談する」という形で関わりを持っていくことが重要です。

 

失敗してしまうケース

ここで、よくありがちな失敗してしまうケースをご紹介します。

 

先輩部下の方が業務に詳しいのに、後輩上司が「これをしてください!」と指示をだしました。しかし、先輩部下は今まで自分がやってきた経験をもとに行動したのですが、その工程はよくないと経験が浅い後輩上司が「私のやり方の方がいいからこのやり方でやってください」っと、後輩上司が一方的にやり方を変更してしまいました。

 

このようなケースが起こると、上司と部下との関係性がこじれてしまう可能性があります。

先輩部下の話も聞かずに一方的に命令したり、仕事のやり方を押し付けたり、自己中心的な考えでいたりすると、部下との関係性は悪化します。

今回のケースで言えば、こうしたらいい!と提案するよりも、まず「今までのやり方をなぜしているのか?」というところの現状を確認して、そこから改善していくように話を進めていく方が先輩部下と話し合いができますので、関係性がこじれることは少なくなります。

専門的な部分に対しては、先輩部下の方が詳しいケースが多いので、全体としては見るけれども、細かい部分(先輩部下が管理している範囲)については相手に任せて進めることが必要になります。

 

それでは、年上の部下を持った時にまずあなたがやることについてお伝えします。

年上が部下になったときには、まずやることは?

中途採用、派遣や業務委託などで関わる方が年上、先輩が部下になったなど、年齢が自分よりも上の方を部下に持つ時は、まず相手と話をすることです。

もっと具体的にお伝えすると、目的を確認して、お互いの役割を決めることです。

仕事をする上でお互いにプロの部分を持っていますので、両方の良いところを取り入れた方がいいものが出来上がります。役割は違いますが、会社という船に乗っていますので、協力的に目標に向かって進むことが大事です。

みんながバラバラなことをやれば、船が進まず、最悪沈没してしまう可能性もあります。ですので、目的地を定めて、的確な指示をだしてお互いの良いところを活かしながら進んでいく必要があります。そのために、まず話し合いをするのですが、大事なのはコーチングを使った関わり方をすることです。

 

年上が部下になったときに、コーチングをどう使う?

まず、話を聞くときのポイントですが、目標設定(目標のすり合わせ)を行います。

大きな目標じゃなくてもいいので、「なんのために仕事をするのか?」など、どこを目指してやっていくのかを合わせる方が、お互いに協力体勢に持っていくことができます。

 

目標設定のポイントについて

目標を設定するときのポイントですが、会社の目標って決まっていますよね。会社の目標を達成する上で、できたら本人の目指したい方向性と、会社の目標で重なる部分があるとお互いにwinwinになります。

それを上司であるあなたが部下と一緒に探していきましょう。

 

例えば、会社の目標が「売上の拡大」となっているのに、部下は、丁寧な対応をお客様することを望んでいるとしたら、どうでしょうか?

 

お客様一人一人に丁寧な対応をしていくとなると、時間がかかるため、1日の中で多くの人数を対応できなくなります。

ここで、この部下に対して、丁寧な対応をしなくていいから、売上アップに繋がるように多くの人数を対応してほしいと伝えるとどうでしょうか?

この場合、部下自身の望みと違うため、部下のやる気が下がり、結果売上アップに繋がらなくなる可能性もでてきます。

 

大切なのは、「何をどこまでやるか?」を確認しながら進めていくことです。丁寧と言っても範囲は人それぞれ違うものです。ここまでやったらOKと決めることによって、丁寧さを望んでいる部下自身の基準になりますし、上司の方も顧客の満足を確保できます。

 

また、対応方法を分けて、数を優先したい部下はこっち、丁寧な対応をしたい部下はこっちと分けるなどで対処してもいいです。1つの例をご紹介します。

 

大阪のドラッグストアで見かけたのですが、海外の人のレーンと、日本人の人のレーンが分かれていました。

海外の人のレーンでは、爆買いなどで大量の商品を持っている方が多いため時間がかかります。そのため近所の日本人の方にしてみれば、「なんでこんなに待たないといけないのか?」と不満を抱えます。その対策として、日本人のレーンに並べば、近くに住んでいる日本人の方は、少量ですので早く会計が済みます。

このようにレーンを分けてお客様に対応することによって、売上も上がりますし、地域の人からしても対応できている店舗と見ることができます。

 

このように、お互いがwinwinの関係に持っていくような目標を設定しましょう。

 

その目標を設定するためにも相手と会話をしないといけません。そのために必要なコーチングスキルが「傾聴」です。

傾聴のポイントは…

傾聴のポイントについてですが、相手のお話をしっかりと聞くことです。

そして聞くときに、話す相手のイメージで判断しては行けません。これはどういうことかというと、聞き手側が勝手に、この人のイメージからするときっとこうだなと判断しないということです。イメージで判断すると、話を聞いているようで、聞いてない形になってしまいます。

例えば、ちょっと自分にとって苦手だなと思う人からきつく言われたとします。するとやっぱりきつい人なんだなと思ってしまうわけなのです。

そうではなくて、相手のイメージは外して、相手がそう言ってきた意味を考えるしましょう。「なんでこう言う風に言ってきたんだろう」っと言葉の裏や背景を考えることが大切です。

例えば、相手が今忙しい時でイライラしていたのかもしれないとか、直前に起こった出来事に対してイライラしていたのかも。っと相手のイメージではなくちゃんと話を聞くことができるようになります。

また、聞くだけではなく、伝えにくいことも伝えないといけない場合もあります。

今回の例で言えば、相手がきつく言っていることに気づいてもらうために、相手に伝えることになります。(伝えにくいことを伝えることをアサーティブネスといいます)

なぜ、伝えるのかというと、相手はそもそも、きつく言っていることに気づいていない可能性があるので、そこに気づいてもらうためです。

「ちょっときつく感じたけど、何かあった?」っという感じに聞いてみると、相手も「きつい言い方をしていた」と思ってもらえるようになるのです。

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